【包丁研ぎ】ハンディシャープナーの使い方!メリット・デメリットを徹底解説

包丁の切れ味が落ちたとき、砥石よりも手軽に試せる研ぎ道具として人気なのがハンディタイプのシャープナーです。引くだけで刃が立ちやすく、キッチンにしまいやすい形状のため、家庭用の応急処置として使われることも多くあります。
ただし、据え置き型やロッド型とは構造が異なり、研ぎ角度の調整が難しい分、包丁との相性によっては刃こぼれや研ぎ残しが起きることもあります。切れ味の回復が一時的になりやすい点も理解しておきたいポイント。
今回は、ハンディタイプの特徴や使い方のコツ、メリットとデメリット、向いている包丁・避けるべき包丁について実態に沿って解説。購入前の判断材料として是非お役立てください。

サカイ販促サポート株式会社 代表取締役。砥石ブランド「EDGBLACK」の日本総代理店を務める。EDGBLACKブランドでのクラウドファンディング総支援額は5,300万円超。
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ハンディシャープナーとは?特徴と仕組み
ハンディシャープナーは、片手で持ちながら包丁を数回引くだけで研げる構造になっています。研ぎ面が固定された据え置き型とは違い、手持ちで使えるため収納性が高く、家庭のキッチンでも場所を取らないのが大きな利点。
内部には砥石やタングステン素材、セラミックが配置されており、溝の角度に沿って引くことで刃先が削られます。砥石のように細かな角度調整を行う必要がないため、初心者でも扱いやすい点が高く評価。
一方で、刃の角度を強制的に一定にする構造のため、ステンレス包丁や洋包丁との相性は良くても、片刃や本格的な和包丁では意図しない削れ方をしてしまうことも。
構造上、刃よりもシャープナー側の角度に合わせて研がれてしまうため、使いやすさと引き換えに細かい調整が効かないことが、他の型や研ぎ器との大きな違いだと言えるでしょう。
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ハンディシャープナーの使い方の手順と注意点
続いては、ハンディシャープナーの使い方の手順と注意点について見ていきましょう。
ハンディシャープナーの場合、以下4工程に分けて使っていきます。
- 包丁の汚れを拭き取り、シャープナーを安定させる
- 溝の奥まで差し込み、一定の力で引く
- 粗研ぎから仕上げ研ぎへ順番に通す
- 研ぎ終わりの確認と削り粉の洗浄
順番に見ていきましょう。
ハンディシャープナーの使い方①:包丁の汚れを拭き取り、シャープナーを安定させる
研ぎの前には、包丁の刃先に付着した油汚れや水分をしっかり拭き取ることが重要です。汚れが残っていると研ぎ面がうまく接触せず、研ぎムラや削り残しの原因に。
シャープナーは手で持つタイプでも、できる限り滑らない位置に置き、固定に近い状態で使うと安定します。キッチンペーパーや布巾で刃先の余分な水分を拭き取り、持ち手の位置を決めた上で使用を始めると研ぎの精度が上がります。見落とされがちな準備工程ですが、仕上がりに直結する工程です。
ハンディシャープナーの使い方②:溝の奥まで差し込み、一定の力で引く
包丁を溝に入れる際は、刃先の根元から奥までしっかり差し込むことがポイント。浅い位置で始めると均一に削れず、切れ味が戻らない原因になります。力を入れすぎず、一定の速さで手前へ滑らせるように引きます。
往復させるのではなく、必ず同じ方向だけに引くことがシャープナーの基本。力任せに押し付けたり、速く引きすぎたりすると、刃先の角度が崩れたり、削りすぎてしまう状況につながるため注意が必要です。
無理に研ごうとせず、機械に委ねる感覚で使うのが望ましいです。
ハンディシャープナーの使い方③:粗研ぎから仕上げ研ぎへ順番に通す
ハンディシャープナーの多くは粗目用、仕上げ用など複数の溝を持っています。
まずは粗研ぎ用の溝に数回通し、刃の形を整えることから始めます。その後、仕上げ用の溝に通すことで刃が安定し、切れ味の持続力が高まります。
順番を守らずに仕上げ用だけ使っても、一時的な回復にとどまりやすく、均一性にも欠ける研ぎになってしまいます。溝ごとの役割を理解し、段階を踏んで研ぐことでただ削るのではなく切れ味を整えるという研ぎにつながります。
ハンディシャープナーの使い方④:研ぎ終わりの確認と削り粉の洗浄
研ぎが完了したら、刃の状態を目視で確認します。刃先に欠けがないか、刃と地金の境目が不自然に荒れていないかをチェックすることが大切です。きちんと研げていれば、光に当てた際に刃先のラインが均一に見えます。
確認後は、刃に付着した削り粉を流水でしっかり洗い流しておきましょう。粉が残ったまま調理に使うと、食材や体に悪影響を及ぼす恐れもあります。
仕上がりの確認と洗浄は研ぎの一部として考え、使用直前の安全性も踏まえながら扱うことが理想的です。
【4選】ハンディシャープナーのメリット
ハンディ―シャープナーについてのメリットは、以下の4つ。
- 誰でも扱える手軽さ
- 日常使いに適したコンパクト性
- 簡易チェックや応急処置に使える
- ホームセンターやネットで安く入手できる
順番に見ていきましょう。
ハンディシャープナーのメリット①:誰でも扱える手軽さ
ハンディタイプの最大の特徴は、研ぎ角度を意識せずに使える点。溝に沿って包丁を引くだけで研ぐことができ、砥石のように姿勢や手の位置を意識する必要がありません。説明書を見なくても直感的に操作できるため、研ぎに苦手意識がある人でも挑戦しやすい道具です。
ステンレス製の洋包丁であれば安定して研げるケースが多く、切れ味の回復を実感しやすいことも家庭で人気が高い理由につながっています。包丁研ぎの第一歩として導入しやすく、日常的に使うきっかけにもなります。
ハンディシャープナーのメリット②:日常使いに適したコンパクト性
据え置き型や砥石と比べ、キッチンの引き出しや少しのスペースにも収納できるコンパクトさが魅力です。取り出しやすい位置に置いておけば、調理中に切れ味が落ちたと感じた時にもすぐ使えます。
シンクの上など、限られた場所でも研ぎができるため、忙しい家庭ほど使い勝手の良さが際立ちます。日常的なメンテナンスを習慣化しやすいことは、切れ味を維持するうえで大きなメリット。
収納性と利便性を兼ね備えている点が、導入しやすさにつながっています。
ハンディシャープナーのメリット③:簡易チェックや応急処置に使える
切れ味の確認をしたい時や、少しだけ研ぎたい時に使える応急処置としての役割も持っています。数回引いてみるだけで刃先の状態が把握できるため、砥石による本格的な研ぎが必要かどうかの判断にも使えます。
普段の料理中に紙類や野菜を切った際に違和感があれば、その場で研ぎを試せることも魅力。切れ味がすぐに戻るようであれば劣化は軽度、高く削っても改善しない場合は研ぎ直しが必要という判断にもつながります。
日常的な包丁の切れ味診断ツールとしての使い道がハンディシャープナーにはあります。
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ハンディシャープナーのメリット④:ホームセンターやネットで安く入手できる
ハンディシャープナーは購入しやすい価格帯の商品が多く、ホームセンター、100円ショップ、家電量販店、さらにはネットショップでも安定して入手できます。研ぎに初挑戦する際の道具としてのハードルが低く、複数の包丁を使い分けている家庭でも導入しやすい点が魅力。
価格帯は数百円から数千円まで幅がありますが、初期費用が少なく済むため、とりあえずまず試してみたいという人にも向いています。研ぎの入口として気軽に使える点が、砥石との大きな違いでもあります。
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【3選】ハンディシャープナーのデメリット
続いては、ハンディシャープナーのデメリットについてです。
- 研ぎ角度が包丁に合わない可能性も
- 切れ味の持続力が低い
- 研ぎすぎ、刃を痛めるリスク
こちらも順番に見ていきましょう。
ハンディシャープナーのデメリット①:研ぎ角度が包丁に合わない可能性も
ハンディタイプシャープナーは溝に沿って研ぐ構造ゆえに、研ぎ角度が固定されています。
包丁本来の角度と一致しない場合には刃先が正しく削れず、切れ味のムラや不自然な削れ方につながることがあります。特に本格的な和包丁や片刃の包丁では、左右の刃が均一に削れないことも珍しくありません。
利便性が高い反面、包丁本来の性能を生かせない研ぎ方になってしまう可能性がある点は理解しておく必要があります。
ハンディシャープナーのデメリット②:切れ味の持続力が低い
数回引くだけで刃が立つ手軽さは魅力ですが、刃先の形を整える研ぎ方ではないため効果が長続きしないことがあります。
刃先を削って立ち上げている状態になるため、切れ味の回復を感じても調理の途中で再び切れ味が落ちるケースは珍しくありません。研いだ後の持続力を求める場合には砥石や据え置き型のシャープナーの方が間違いなく安定するでしょう。
ハンディシャープナーのデメリット③:研ぎすぎ、刃を痛めるリスク
先述の通り、ハンディシャープナーは溝の角度に沿って強制的に削る構造のため、力加減によっては必要以上に刃が削られてしまうことがあります。
特に強く押し付けるように研いでしまうと、寿命が縮まり、数か月後に刃が短くなっていると感じることもあります。
使用頻度が高い人ほど、研ぎすぎに注意しながら扱うことが大切。ハンディシャープナーは研いでいる感覚が強く得られる反面、包丁への負担は意外と大きい道具でもあるのです。
ハンディシャープナーに向いている包丁と向いていない包丁
繰り返しになりますが、ハンディシャープナーは使いやすい反面、包丁の種類によっては十分な効果が得られなかったり、逆に刃を痛めてしまうこともあります。
加えて構造上の角度が固定されているため、包丁本来の刃角と一致しなければ研ぎ残しや削りすぎが起こりやすくなることも。
日常的な研ぎに使う場合でも、自分の包丁との相性を把握しておくことは大切です。ここでは、ハンディシャープナーに適した包丁と、注意すべき包丁をそれぞれ整理していきましょう。
ハンディシャープナーに向いている包丁
ステンレス製の洋包丁や両刃タイプの家庭用包丁との相性は比較的良好。刃の角度が一定になっているため、ハンディタイプの溝に自然に沿いやすく、研ぎムラも出にくい傾向があります。
三徳包丁や牛刀であれば普段のメンテナンス用として十分に機能し、応急処置として数回引くだけで切れ味が戻る場合もあります。刃先の形状が左右対称であれば、深く研ぎ込まなくても実用レベルに回復しやすく、日常的な料理には問題なく使える範囲に仕上がります。
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ハンディシャープナーに向いていない包丁
片刃の和包丁や、薄刃の包丁、高硬度な鋼材を使用した包丁では溝の角度が一致しないことが多く、ハンディタイプでは狙った研ぎができません。
片方だけ削れてしまったり、刃先が変形したりすることもあり、切れ味を悪化させてしまう可能性があります。特に出刃包丁や柳刃包丁では、刃先の設計が繊細であるため研ぎの方向を間違えると、修復に時間がかかることもあるほどです。
高級包丁や和包丁を使っている人ほど、シャープナーの使用には慎重になる必要があります。
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シャープナーと砥石のいいところ取りをしたEGEBLACK
ンディシャープナーは使いやすい半面、角度の固定による限界や持続性の弱さがあり、研ぎの仕上がりに不安を感じる人も少なくありません。一方で砥石は本格的な研磨ができる反面、角度の調整や力加減が難しく、日常的に使うにはハードルが高いのが現実です。
我々のEGEBLACKはこの二つの間に位置する第三の選択肢として開発された研ぎツールで、研削力と角度の安定を両立させた構造になっています。溝に沿って引くだけでなく、仕上げまでを一台で完結できる仕様のため、自分で角度を調整する必要がなく、研ぎムラを抑えやすいのが特徴です。
特にステンレスや比較的硬度の高い包丁との相性が良く、ハンディタイプでは研ぎきれない部分にも届きやすい構造になっています。研ぎすぎを防ぐ設計が取り入れられているため、包丁への負担を抑えながら刃先の状態を整えることができます。
砥石を使う前の確認や、砥石に慣れていない人の研ぎの入口としても利用しやすい位置づけ。手軽さと仕上がりの両方を求めたいときに検討すべき選択肢として、日常のメンテナンス範囲を大きく広げてくれる存在と言えるでしょう。
【包丁研ぎ】ハンディシャープナーの使い方:まとめ
ハンディシャープナーは、砥石よりも手軽に扱える研ぎ道具として家庭で広く使われています。溝に沿って数回引くだけで包丁の切れ味を回復できる点は大きな魅力で、特にステンレス製の両刃包丁との相性が良い道具です。
ただし、角度が固定されているため包丁によっては性能を引き出せないこともあり、切れ味が長続きしない、研ぎすぎて刃を痛めてしまうといったリスクも。片刃や高級包丁を使っている場合には、用途に合わせた研ぎ方を検討することが重要です。
砥石のような仕上がりを求めつつ、日常使いのしやすさも譲りたくない場合には、シャープナーと砥石の良い部分を組み合わせたEGEBLACKのような選択肢が有効です。
角度を正確に保ちながら研ぎ進められる構造のため、研ぎムラを抑えつつ刃先を整えることができます。本格的な研ぎに踏み込む前の入り口としても使いやすく、日常のメンテナンス範囲を広げてくれる存在。
包丁の種類や使用頻度に合わせて、研ぎ道具の選び方を見直すことが、切れ味を長く保つための大きな一歩になりますよ。
\ シャープナーのように使える革命的な砥石 /


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